精子提供による妊活を検討される方から「AMH検査って受けたほうがいいの?」というご質問をいただくことがあります。AMH検査は、自分の卵巣にどのくらい卵子が残っているかを知る目安となる検査で、妊活のプランを立てる上で役立つ情報を与えてくれます。この記事では、AMH検査の基本から、その結果の見方、精子提供による妊活との関係まで丁寧に解説します。
AMH検査とはどのような検査か
AMHの正体
AMHは「抗ミュラー管ホルモン」(Anti-Müllerian Hormone)の略称で、卵巣内の発育過程の卵胞(前胞状卵胞)から分泌されるホルモンです。このホルモンの血中濃度を測定することで、卵巣にどのくらい卵胞が残っているか、つまり卵巣予備能の目安を知ることができます。
検査方法と費用
AMH検査は採血で行います。月経周期に関わらず測定できるため、いつでも受けられるのが特徴です。AMH検査は、2022年4月から、不妊治療の中で一定の要件を満たす場合に保険診療の対象となっています(算定は6か月に1回まで)。保険が使えるかどうかや、自費の場合の費用は医療機関によって異なります。詳細はクリニックに確認してみましょう。
AMH値からわかること・わからないこと
AMHからわかる情報
AMH値からは、現在の卵巣予備能の目安、早発卵巣不全の可能性、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の疑い、不妊治療の方針判断などに役立つ情報を得ることができます。
AMH値ではわからない情報
AMH値は卵子の「数」の目安を示すもので、卵子の「質」はわかりません。卵子の質は主に年齢によって左右されます。つまりAMHが高くても年齢が高い場合は妊娠の難しさがあり、逆にAMHが低くても質の良い卵子が残っていれば自然妊娠する可能性もあります。
AMH値の目安と年齢別の傾向
AMHには血圧や血糖値のような明確な「正常値」は存在しませんが、一般的な目安は次のとおりです。
▶年齢相応と考えられる範囲
年齢相応かどうかの目安は、年齢や測定方法(検査の機器・試薬)によって異なります。数値の見方は、検査を受けた医療機関で確認しましょう。
▶値が高めの場合
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を考える手がかりのひとつになります。日本産科婦人科学会の診断基準(2024年)ではAMH高値が項目のひとつに入っていますが、目安となる値は年齢や測定方法によって異なり、「AMH高値だけでPCOSを診断することはできない」とされています。月経不順があるときなどは、婦人科で相談することをおすすめします。
▶値が低めの場合
同年代と比べて卵巣予備能が低めの可能性があります。妊活の進め方やスケジュールは、検査を受けた医療機関で相談しましょう。
▶かなり低い値が出た場合
早発卵巣不全などの可能性も含め、医師が月経の状況やほかの検査とあわせて判断します。早めに婦人科・生殖医療の専門医に相談しましょう。
AMHは一般に、年齢とともに低下していくとされています。
精子提供の判断材料としてのAMH検査
精子提供による妊活を始めるにあたって、AMH値を知っておくことは次のような点で役立ちます。妊活の開始タイミングの判断、治療のステップアップ判断、自然妊娠を目指すかART(体外受精など)を視野に入れるかの検討、ライフプラン全体の設計などです。
特に独身女性で将来的な妊活を視野に入れている方は、早めにご自身の状態を把握しておくことをおすすめします。精子提供までの流れを確認する前に、ご自身の体の状態を把握しておくと、より具体的なご相談が可能になります。
AMH検査後の妊活はロジカル精子バンクにご相談ください
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